2015年6月アーカイブ

refactoring.jpgここ最近、通勤時間が長くなり、電車内で座っている時間が増えたので、読み始めたが意外とすんなり読めてしまった。以前(8年ぐらい前だろうか‥)借りた時はなかなか頭の中に入らなかったのが嘘のようである。昔と比べるとそこそこコードも上手く書けるようになったからだろうか。
大抵のカタログ内容が「やったやった」という感覚で読み進めることができた。特にプログラミング一般とも思える9章の「条件記述の単純化」と10章の「メソッド呼び出しの単純化」は今まで経験則で学んできたテクニックがほとんど言及されていて、書籍「リーダブルコード」を読んでいた時の感覚を思い出させてくれる。

ふと、高校でプログラミングを始めた時の自分が読んでいたらなぁと思ったが、おそらく本書はプログラミング初心者が読んでもあまり有り難みは感じないのではなかろうか。最初から模範的なコードを見るよりも苦々しいコード、本書のリファクタリング前のコードを書いた経験があって初めて綺麗なコードが理解できる気がする。オライリーの「SQL アンチパターン」同様、むず痒い経験を思い出しつつ、まだやった事のないカタログがあるか調べながら読み進めるのが良いと感じた。

自分の場合だと
6章 メソッドオブジェクトによるメソッドの置き換え
9章 ヌルオブジェクトの導入
の2つはまだやったことがない。そのうち適用出来そうな場面が出てきたら使ってみたいものだ。

特に印象に残ったところは
p97の「バグレポート受け取ったらバグを再現する単体テストを書く」。未だに実践できてなかったな‥。

本書の残念な点を挙げるとしたら原著のコードがJ2SE 1.2とかなり古いところだろうか。付録で補っているが、やはり全体的に古くさい雰囲気が漂う。
また、前に eclipseがやってくれる内容ばっかしとも聞いていたが、確かに本書の多くを占める手順に関してはIDEの支援が得られる今では残念ながら陳腐化した内容になっている。でも本書が出た当時にここまでの内容をカタログ化したファウラーは純粋にすごいと思う。

最後に新装版のメリットとして、初版と違ってどんなページを開いても見開いたままの状態がキープできる。
フルフラット製本というらしいが、これは分厚い技術書全てに普及してほしいと切に願う。

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